カイエ週間日記1

10月9日(土)

アラン・カヴァリエの『イレーヌ』。昔、ぴあ系で王道だった私小説的な一人称映画。亡くなった妻の話をおやじがボソボソ耳元でずっと話してるような映画なので、正直、途中で息が詰まりましたが(笑)、映画的な育ちが良いので演出は丁寧で凝ってます。

空き時間で飯田橋まで遠征。かつて内藤陳の店だった深夜プラス1が閉店していて、ショックを受ける。文教堂で群像立ち読み。蓮實さんの『ナイト&デイ』評が、切り口は違いますけど、要するに何がインセプションじゃ、ナイト&デイやろボケ、という私の「buku」の文章と同じ論旨だったことに力を得る。

いや、大傑作だとここでも大騒ぎし、知人友人にメールで大プッシュしまくったんですが、そういうことやると、反動でやや不安になってくるんです(笑)。面白いとか言ってるの、自分だけじゃないかって。

カンタン・ドゥビューの『ステーキ』。面白かった。最近の悪趣味系フランス映画かと思いきや、馬鹿馬鹿しい話をセンス良い演出で撮ってて好感持てる。バランスが良い。

同じくカンタン・ドゥビューの『タイヤ』。『ステーキ』と同じで私は基本的にオッケーだと思う。終映後、中原さんと話してて、要するに説明しないことを説明しすぎだよね、ってのは私もそう思ってました。と言うか、私が言いました(笑)。でも、悪くないって立場。

イベント、ジャン=セバスチャン・ショーヴァンさんのトーク。ヌーヴェル・ヴァーグの築いた伝統は素晴らしいが、それに従うのはむしろヌーヴェル・ヴァーグ的じゃないし閉塞感ありまくりだったけど、若い作家が少しずつ出てきてるぜ、って話。

終了後、ショーバンさんと黒沢監督を囲む会の末席に加えていただく。中原さんと、インセプション、ハネケ、タル・ベーラが最低って話で盛り上がる。結論としては、頑張って明るくやろうや、と(笑)。あと、陰謀論だけは断じて許せない。

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