試写日記080918

broken english試写日記×2

ジョン・カサヴェテスの娘ゾエ・カサヴェテスによる長編初監督作品『ブロークン・イングリッシュ』。

三十台。仕事はバリバリにこなすけど、男性との付き合いは上手く行かない。親友は、自分が紹介した相手と結婚してしまう。家族と会えば、話題は自分の結婚への心配ばかり。まわりに急かされるようにして、ついつい気ばかり焦ったり、あるいはシャイな性格が災いして、せっかくのチャンスをふいにしてしまったり、何をやっても上手く行かないことばかりの女性が主人公。

日本でも、きっと同世代の女性から共感されまくりなことでしょう。
シャイでナイーブでファザコンで、男性との距離を上手く取れない主人公の性格など、まったく他人事とは思えない人も多いのでは。
その主人公であるノラを演じたパーカー・ポージーがメチャクチャ上手いし。

いるよ、こういう人。
私のまわりにも何人か…なんてことを書くと当たり障りが生じてしまうので書けませんけど(笑)、いやあ、ホントにリアルですって。
朝、ボヤーッとしたままベッドから起きだして、一夜を共にした男性がキッチンでコーヒー作ってるのを見て怪訝そうなウザそうな、でも実は安堵の気持ちを隠してもいるような複雑で素直じゃない表情をするあたり、ああ、うまいなあ、リアルだなあ、と。

パーカー・ポージーの主演で、「働きマン」をアメリカでリメイクすればいいのに。
恵比寿ガーデンシネマでの公開ですし、これ、ヒットしそう。
露悪趣味のない、シャイな子向けの「セックス・アンド・ザ・シティ」とか、そんな売り方も?

映画的にも、結構よくできてます。
面白い。
同じく女性の二世監督しては、ゾエの親友でもあるらしいソフィア・コッポラほどセンス一発という感じではなくて、もうちょっと土台のしっかりした端正で慎ましやかな作りになってます。
ちょっとした仕草のとらえ方や、取り立てて意味のないディテールへの繊細な配慮、自堕落に過ぎ去って行く無目的な時間への感受性など、なかなか筋が良い感じです。
また、かなり自伝的要素が強い作品であるはずなのに、決してウェットにならないあたり、とても正しい姿勢だと思いました。

もちろん、お父さんの映画ほど過激に突き詰めた感じは全くないんですけど、それ、たぶん自分で分かってる側面があって、それがまあファザコンってあたりにつながったりもするんですが、自分はああはやれないって分かりつつ、でも、ちょっとだけキュートに手を出してみたりもするあたり、なんだか応援してあげたくなっちゃいますね。

お母さんであるジーナ・ローランズが出てくるのとか、予想通りとはいえ、やはりとても嬉しかった。
あと、ピーター・ボグダノビッチも出てきたりしますけど、何と言っても驚きはベルナデット・ラフォン!
どういう線を狙っているか、そのあたりからも、だいたい分かるのではないでしょうか。

楽しかった。
良い映画だと思います。

ジョン・ウーが監督した『レッドクリフ』。

三国志の赤壁の戦いを映画化したもの。
日中が中心の国際プロジェクトで、トニー・レオン、金城武、チャン・チェン、ヴィッキー・チャオ、フー・ジュンなどなど、超豪華キャスト。
2時間半もありますけど、これでまだようやく半分です。
ラストには、「後編に続く」の文字が。
ジョン・ウーですから、鳩が舞います。
チャン・チェンは、呉清源のときとは全く異なった風貌で登場しますが、ややピエール瀧の気配が(笑)。
トニー・レオンが相変わらずとても格好良いですが、うーん、アクションはしなくて良かったのでは。
CGバリバリですが、その割にポスプロに弱さを感じてしまいました。
ジョン・ウー特有の泥臭い演出ですけど、これ、やっぱ乗せられるんですよね。
面白かった。

それと、今週の「金曜たぶろっど」では、北野武監督の最新作『アキレスと亀』を紹介します。
よろしくお願いします。

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