『森の奥』 Au fond des bois

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Au fond des bois
監督:ブノワ・ジャコ

すごい!疑いなくジャコ最高傑作の一本!次回の横浜日仏学院シネクラブ上映作品で、ようやくちゃんと見ることができたのですが、そんなこちらの事情とは関係なくこれはもう必見ですよ!絶対見に来て!
今回が日本初上映で、今後も予定ない筈ですが、いや、それじゃ駄目だ!
これ少し前なら普通に渋谷辺りで上映されて、映画ファンが熱狂するばかりでなく一般客もたくさん見に来た筈の映画ですよ。

映画誕生以前、ヨーロッパの深い森の中で繰り広げられた、血と狂気と暴力と残虐に彩られた少年少女の純愛物語でありゴシックホラーと言えば良いでしょうか。
強烈にインパクトあります!
ジャコは『デザンシャンテ』のような少女ものと『惑い』のようなコスチュームプレイ、『触れられぬもの』のような精神と肉体の深淵ものみたいな幾つかの系譜があって、それぞれ出来映えもバラバラだったりするのですが、この作品ではその全てが見事に融合し、素晴らしい完成度に達しています。
いや、これ絶対公開しなきゃ駄目だって!

ヨーロッパの深淵へと解放された黒沢清の『CURE』ないしキム・ギドクの『うつせみ』のように始まり、トリュフォーの『アデルの恋の物語』のように愛と魔術に身を引き裂かれ、カサヴェテスの『こわれゆく女』のように精神と肉体をその境界まで追い詰める作品。
「純粋な存在」が「触れられぬもの」に導かれてゆくゴシックホラーでありながら、最後にはさらに恐ろしい深淵についての探求ともなっています。
恐怖とは何か。この映画を見る私たちは、この問題について再び考え直す必要に迫られるに違いありません。

そしてそれが同時に、極めて繊細な少女の移ろいやすさと精神的・身体的な変容の映画ともなっている。
これは本当にすさまじい映画的達成ですよ!

5月19日(土)18時よりブノワ・ジャコ『森の奥』@横浜日仏学院シネクラブ。ホントに素晴らしい映画です。と言うか、これ見なきゃ駄目だ!
http://www.institut.jp/ja/evenements/11712

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