『ヒューマン・ファクター』

human-factor-movie-poster-1980-1020232860『ヒューマン・ファクター』 The Human Factor 1979
監督:オットー・プレミンジャー

プレミンジャーの遺作で、原作はグレアム・グリーンの英国スパイもの。渋いオヤジたちが何食わぬ顔で超ハイコンテクストな腹の探り合いをする会話劇で、メッチャクチャ面白かった!『裏切りのサーカス』で物足りなかった全てがあるな。

逆に、『裏切りのサーカス』のようなビジュアル要素は弱いし、やや回想シーンでもたつきますけど、それがどうでも良いくらいほぼ全編張り詰めた緊張感で素晴らしい。タイトルバックはソール・バスだし、脚本はトム・ストッパード!おなじみの二重スパイものなのにこんなに面白いなんて。

典型的なスパイ映画として始まりながら、郊外に住む英国諜報員が家に帰ると奥さんが黒人でってあたりから、状況にアンバランスさを導入し、それをサスペンスにつなげる匙加減が抜群に良い。スパイの日常感とか腹の探り合いとか、描き方が全てツボを突いていて、全くあざとさがない。

筋運びがザックリしていて、でも上手いというのかな。さり気ないんだけど見ていてずっと緊張させられる。すっごい疲れた。『裏切りのサーカス』とか、正直、大人の映画に憧れただけのお子様…、いや、やめましょう(笑)。それにしても面白かったなあ。プレミンジャー、やっぱ大したものだ。

You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can skip to the end and leave a response. Pinging is currently not allowed.

コメントをどうぞ

XHTML: You can use these tags: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>