『フランシス・ハ』

greta-gerwig-in-frances-ha_original『フランシス・ハ』 Frances Ha
監督:ノア・バームバック

脚本含めグレタ・ガーウィグとの実質的なコラボ作品と言うべき。自意識やらすれ違いやら色々周りと上手く行かない27歳の女の子の等身大の悩みと躓きながらの人生をガーウィグの輝かないからこそ輝くような存在感と共にモノクロの画面で描いていて楽しい。

最近の米インディー系に典型的な傷つきやすく内向的で繊細な日常派タッチに加えて、ヌーヴェル・ヴァーグやカラックスへの素朴でストレートな愛情表現が、作品全体を地面から3センチほど浮き上がらせる効果となっている。出自は違うけど、ちょっとオノレと狙うところは似てるかも。

『フランシス・ハ』とか、こういう映画は普通に公開されなきゃおかしいんだけどな。あと、ゾーイ・カザンの妹マヤがチラッと出てます。もちろん、エリア・カザンの孫娘。お姉ちゃん同様、インディペンデントを中心に女優も脚本も監督もやってます。

地面に足を付け、そこから3センチほど浮かび上がるためのレッスンって面白いと思う。フランスもアメリカも、最近のトレンドはこんな感じ。一方、地面に足を付けることを、何か偽善のようにして馬鹿にしたり軽く見たりする文化からはなかなかこういう作品は生まれないんだよね。

でも、本当らしい嘘だろうが、嘘っぽい嘘だろうが、嘘は嘘なんだ。そして、嘘として上質かどうか、それが今面白いかどうか、今リアルかどうかが問題。嘘っぽい嘘だけが唯一価値のある嘘だってのは、それもまた転倒された本質主義です。

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