試写日記090211

Gran Torinoposter_strangers_busstop_poster試写日記×5
今回は、5本中2本が大当たり。
これだけ高い確率、そうあるものではない。

ガルシア=マルケスの息子ロドリゴ・ガルシアが監督して、アン・ハサウェイが主演した『パッセンジャーズ』。

前にも書いた記憶がありますけど、アン・ハサウェイ、えらいことかわいい。
若い頃のキャサリン・ロスを機能強化した感じという気もしますけど、どうでしょう?
こういう、やや魚系の顔立ちに弱い。
アカデミー主演女優賞にノミネートされた『レイチェルの結婚』、ジョナサン・デミだし早く見に行かなきゃ。

それと、今回のオスカー候補者を集めた「ニューズウィーク」のインタビューを読んでいたんですが、それによると、彼女はネットで自分の名前を検索する悪癖があるらしい。
ま、そんな馬鹿なこと、絶対やらないに越したことはないのですが、列席者の一人であるロバート・ダウニー・JRが、あ、それオレもやるよ、ずいぶん酷いゴシップばかり書かれているんだけど、それは全部本当のことだ、と応じていたのが笑えました。
強いなあ。

作品の方は、あらすじ聞けば誰もが連想するであろう某作品のネタそのまんまのストーリーでした。
某作品のタイトル書いちゃうと、結末まで全て分かってしまうので、そこは自主規制。

中田秀夫の『ハリウッド監督学入門』。

いま、プレスを開いてみたら、扉の裏側に「中田秀夫監督は、現代版『フランソワ・トリュフォーのアメリカの夜』を撮った」という秋元康氏のコメントがあったのですが、うーん、少なくとも、映画の裏側を文字通り見せてくれる瞬間は皆無に近かったように思うんですけどね。
あと、『アメリカの夜』は現代だというツッコミもありますが、それはまあいいや。

クリント・イーストウッド監督主演による『グラン・トリノ』。

素晴らしい!
いや、素晴らしいという言葉では全然足りない。
メチャクチャ良いです。
メチャクチャ感動します。
メチャクチャ笑えるし、メチャクチャ泣けるし、いろんな要素がギッチリ詰め込まれていて、しかもそれらがごくごく当たり前の顔をして一本の映画の中にふんわりと共存している。

もしかして、イーストウッドの最高傑作かも。
少なくとも、ここしばらくでベストの作品であることは間違いない。
と言うことは、ここしばらくのうちに撮られた全ての映画の中で、ベストの一本であるという意味でもあるわけですけど。

と言うか、これが映画です。
映画とは、こういうもののことです。

ご近所を舞台にした『ダーティー・ハリー』おじいさんの奮戦記であり、『センチメンタル・アドベンチャー』の、『スペース・カウボーイ』の、『ミスティック・リバー』の姉妹作でもあります。
『アウトロー』や『ペイルライダー』を裏返しにした作品とも言える。
『目撃』や『ブラッド・ワーク』を経て、ついに俳優イーストウッドがこういう役柄に到達したということに深い感銘を受けつつ、要するに、俳優であり監督でもあるクリント・イーストウッドにとって、そのキャリアの一つの到達点でありながら、同時に、あまりにも軽やかであまりにもさりげなく撮られているようにも見える作品。

世界中で、いま、イーストウッド以外にこんな映画撮れる人、誰もいないですよ。
映画史の中で言っても、それこそホークスとかウォルシュとか…。
一言で言って、巨匠の余裕ってやつなんだろうけど、そんなの一言で言っても何の意味もないです。
それが実際に現実に一点の曇りもなしに、今そこに本当にあってしまうということの驚きに比べれば。

4月25日(土)公開だそうです。
絶対、初日に見に行きましょう!
それ以外、ありえない!

と言うか、アカデミーはやっぱ全然ダメだよな。
普通に考えて、作品賞、監督賞、主演男優賞、全部これじゃん!

ペイトン・リードが監督してジム・キャリーが主演した『イエスマン』。

典型的なジム・キャリー映画です。
人生啓発本みたいなノリですけど、ま、ジム・キャリー自体がそういう人だから。
彼のエッセンスと、その商品としての魅力や強みを客観的に分析して、それをそのまま脚本に書き起こした感じ。

いや、でも、わたしはジム・キャリー好きなんで、なかなか楽しかったですが。
ヒロインを演じたゾーイ・デシャネルがえらいことかわいい。
って、なんか、そんなことばっか書いてるな(笑)。

ブライアン・ベルチノという正体不明の監督がリヴ・タイラー主演で撮った『ストレンジャーズ』。

まったく予備知識なしで見に行きました。
正直、試写状からも安っぽい映画という雰囲気がプンプン立ち上ってきていて、ああ、リヴ・タイラーも、こんなチープな作品に出るようになっちゃったのね、って思わないでもなかったり。
こういうの見に行って、それが意外に面白かったらとても嬉しいんだけど、そういうことって最近ますます減ってきているよなあ、とか。
『イエスマン』見た後、たまたま時間が空かなかったら、絶対見に行ってなかったと思います。

ところがですね。
これがビックリ!
拾いもの!
チョー拾いものだったんですよ!
面白いです。
うっわー、やっべー、これチョー面白いよ、とか思いながら見てたら、それからさらにガンガン面白くなっちゃって、ヒー、これどうよ!これマジですか!

誰、このベルチノっての?とか思ってプレス開いてみたら、この作品の脚本が売れて、それではじめて映画界に入れた新人さんらしい。
脚本だけじゃなく、演出もこいつに任せようと思ったプロデューサー、ホント偉い!
と言うのは、このベルチノ君、いや、年下だから君付けで呼ばせてもらうけど、映画知ってるもん。
こいつ、映画知ってるから、いっちょ信じて任せてみようって判断が、きっとどこかであったんだろう。

自分が何やりたいかってだけではなく、映画で何をするべきなのか、何をやれば映画になるのか、実によく分かっている監督さんだと思います。
ジョナサン・モストウの『ブレーキ・ダウン』とか、ジェームズ・マンゴールドの『コップランド』なんかを予備知識なしにはじめて見てビックリ仰天した時と同じレベルの衝撃を感じました。
『ファニー・ゲーム』(セルフリメイクは見ていないからオリジナル版と比較してだけど)の100万倍素晴らしい映画ですよ。

難しいことはやってません。
オールドスクールのホラーサスペンスです。
ジャンルそのもの。
正面から向き合って撮ってます。

処女作なんだから、それで良いし、そうあるべきだと思う。
ごまかしなし、斜に構えた態度なし、アイロニー抜き純度100%のホラーサスペンス。
『スクリーム』のオープニングで、ドリュー・バリモアが出てくる短いシークエンスがあったじゃないですか。
あれを、ほぼそのまま全編やってる感じ。
もしくは、『悪魔のいけにえ』であったりもする。
70年代ホラー映画臭プンプン。

ヒロインが戸棚に隠れて息を潜めていて、その前に謎の人物がヒーヒー苦しそうな息づかいをしながらゆっくり歩いてきて、右に行って左に行って、イスに座ってさらにヒーヒー言うとか!
これですよ!
これが良いんですよ!
これが映画の呼吸ってやつです!
あとね、リブ・タイラーが廊下を長々と引きずられていく場面とか!
朦朧とした意識のまま爪立てようとして、でも全然意味なかったりとか。
マジで涙出そうになりました!

いやー、面白かった。
ビックリでした。
ま、でも、ここでわたしがブライアン・ベルチノの『ストレンジャーズ』メチャクチャ面白いって書いちゃったわけですから、これ読んだ人は、もう絶対わたしと同じような驚きをあらためて体験することはできないわけですけどね(笑)。

でも、だからと言って、じゃあ見に行かないとか思っちゃたら、それはさらに恥ずかしいことになってしまうので、これ読んだ人はもはや、ブライアン・ベルチノの『ストレンジャーズ』、絶対見に行くしかないわけです。

見ましょう。
面白いから。
ビックリするから。

本日の検索語:
「野うさぎの走りを定価で買う」
これ、たしか数日前にも似たような検索語がありましたけど、同じ人でしょうかね?
たぶん、質問なんですよね?
お答えしましょう。
大きめの書店に行って、今なら中公文庫の棚に行き、著者「な」の項から中沢新一というのを探してください。
在庫があれば、定価で買えるはずです。
ひょっとすると「雪片曲線論」あたりと<抱き>になっている可能性はありますけど。
ちなみに、うちにある「野うさぎの走り」は、思潮社版と黒木酒店版の両方で、後者の方は都内の酒屋にて定価で買いました。
何度も見かけて、最近ではスルーしているくらいなので、流通量は結構多い方じゃないでしょうか。
一方、わたしの焼酎ライフと言えば、田倉をまたまたゲットしたところです。
別の酒屋さん。
もちろん、プレなし・抱きなし・送料なしでしか最近は買ってません。
そんな小まめにあちこち回っているわけでもないのですが、タイミングが良いのか運が良いのか。
あるいは、絶好調がまだまだ続いているのでしょうか。
ちょっとそんな気もします。

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