試写日記 090311

L\'HEURE D\'ETE試写日記×5

林海象の『THE CODE 暗号』。
いやあ…

オリヴィエ・アサイヤスの最新作『夏時間の庭』。
傑作!
『冷たい水』があって、『感傷的な運命』があって、『デーモンラヴァー』があって、要するにアサイヤスのこれまでのフィルモグラフィを総括したような作品なんですが、それがフランス映画の「おばあちゃんの田舎の家」もの形式の中で見事に消化されていて、これ、普通に見事なメロドラマになっているし、フランス映画好きにうけるの間違いないし、作家の映画にもなっているし、かと思ってると、結構意外な家族のつながりだったことに次第に気づく仕掛けになっていたりして、実に奥行きのある見事な作品です。
3世代の物語になってるあたりも良い。
通常の作品だと、実質2世代の話にしかなっていないものです。
それと、エディット・スコブが素晴らしい!
彼女にとって、フランジュのとか『銀河』以降の代表作じゃないかな。
あ、それと、今気づきました。
ジュリエット・ビノシュの彼氏役で出ていた穏やかな顔のイケメン、カイル・イーストウッドじゃないですか!
びっくり。
成長したなあ。
昨日、冨永監督と話していて、彼もすっかりこの作品の虜になっていたみたいですが、冨永君がこれを目指すのはまだまだ早いぞ。

三池崇史の『クローズZEROII』。
若い頃、この手のツッパリ映画って、無条件に忌避していた気がするんですけどね。
今も、美学的にはどうにも受け入れがたい部分が確かにあります。
でも、なんだろう。
とても面白かった(笑)。
前作も良かったんですが、三池崇史監督が持っている本来の体質が一番出ているシリーズじゃないですかね。
あれこれ妙なギミック使わず、普通に立ち姿とか男の子たちの顔とか殴り合ってる絵だけで作品支えようとしてるし。
小栗旬は、スタイル良くて立ち姿がとても様になってますが、前作同様、なぜこの男に周囲の人間が賭けようとしているのか、最後までサッパリ理解できない(笑)。
男が惚れるってやつなら、普通に山田孝之でしょう。
ま、主人公って、そういうものだったりしますが。
ドラクエ形式ですな。
『奈緒子』のコンビ、三浦春馬&綾野剛が出ています。
三浦春馬、絶対売れると、わたし、あの映画の時に言っておいたはずですが!?
この映画では、ほぼ見せ場ないけど。
顔見せ程度の役でも、こういう俳優が出るときにはキチンと光らせるのが監督の力量ってやつなんですが、たぶん、三池監督は三浦春馬と体質あわないんだろうな。
金子ノブアキは、良い使われ方しました。

サミラの妹、ハナ・マフマルバフの『子供の情景』。
あ、20歳になったんですね。
『ハナのアフガンノート』の時で15歳でしたっけ?
さすがにこれはマフマルバフ、無茶してくるなあと思った記憶がありますが(笑)。
今回、普通にマフマルバフ印の映画になってます。
中東の厳しい現実を、寓意によって描くってやつ。
なかなかの出来映えでしょう。
最初、さすがに映画がふらつくなあとか思ってましたし、このアップは何だろうとか思う部分もありましたけど、いつの間にか、結構面白い映画になってました。
スタッフ含め、周りでサポートする人間が相当優秀なんだろうなあ。
マフマルバフ一家の作品、実は全部モフセンお父さんが作ってましたとか、そういう話が後々出てきたとしても、それはそれで面白いかも知れない(笑)。

冨永昌敬のシャーリーシリーズ最新作『シャーリーの好色人生と転落人生』。
好色編は、冨永がプロデュースと共同脚本のみ行い、監督は佐藤央が担当。
たぶんね。
佐藤監督は真面目な人だと思うんですね。
この作品からも、その演出の良い部分とか見えてきたりもしましたけど、いかんせん、企画にあってない。
なので、監督への評価は留保。
明らかに損な役回りだしね。
実際、両方見ちゃうと、前半のパートがどんなだったか完全に忘れちゃうんだよ。
転落編は、冨永が演出も担当。
面白いです。
圧倒的に面白い。
訳あって、そこそこ程度の出来映えだったら、ちょっと嫌みの一つも言ってやろうかと考えていたんですが(笑)、いやあ、悔しいなあ、メチャクチャ面白いんだもん。
『パビリオン山椒魚』とか『コンナオトナノオンナノコ』とか、あの辺が比較にならないくらい面白い。
…ってあたりに、冨永監督の相変わらずの問題点が集約されているわけでもあって、それ、『亀虫』のころからまったく変わってないんですが、そういう話を新橋のガード下の一杯飲み屋で冨永君とあれこれ話してきました。
で、『亀虫』から積み上げがないわけですから、この作品は完全に企画ミスです。
メチャクチャ面白いんだけどね。
必見だし!
久々に活きの良い冨永作品を見ることができて、それも嬉しかったんだけど。
世界レベルで言っても、冨永昌敬はそうそう出てくる才能じゃないことが、この映画からも十分に再確認できたんだけど。
でも、今、彼に期待しているのは、その程度のものじゃないわけだから。

本日の検索語:
「汚濁にまみれた自撮り」
狭量なコメント、ありがとうございます(笑)。

「森伊蔵 抱き合わせ」
森伊蔵って、あんま抱きで出ないですよね。
抱きの定番というと、やっぱ魔王ですか。

「ホアキン・フェニックスとマーク・ウォルバーグ主演 お腹」
ホアキン・フェニックスとマーク・ウォルバーグが主演した作品というと、もちろんジェームズ・グレイの『アンダーカヴァー』を思い出しますけど、そこに相乗りさせられた「お腹」が意味するものとは一体何なのでしょうか?
あなたは、インターネットの大海原の中から、一体どんな情報を一本釣りされようとしたのでしょうか?
謎は尽きません。

「秋葉原 兼八」
これまた、謎な組み合わせが。
あなたは一体どんな情報を…

「男の子を落とす」
左右の襟に両手をかけ、一気に締めることで効果的に頸動脈を圧迫しましょう。
それ以外で、言葉や視線の使い方、質問のはぐらし方、こちらの尻尾を掴ませないための会話の濁し方、相手を恋愛脳の泥沼に引きずり込む曖昧な微笑の使いどころなどについては、また個別に質問してください。

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