『家なき少年群』

wild_boys_of_the_roadとは言え、ね、『賢い血』はやっぱり、万人受けする映画ではありませんよ。
ものすごく力強いし、ものすごく奥深いし、ものすごくドロドロして、ものすごくシャープなエッジを持っているんだけど、その分、誰しもの心に届く作品というわけでは決してないと思います。

大傑作だけどね。
激しく心揺さぶられるんだけどね。

一方、この作品、『家なき少年群』こと”Wild Boys of the Road”は、これはもう、映画好きなら絶対に愛してしまう作品。
見ているだけで、心の底から喜びが沸き上がってくるような映画です。

と言うか、この映画好きになれない人なんて、今後一切映画見る必要なんてないと思うし、それが映画監督であるというのならば、今後一生、映画撮る必要ないですよ。
いや、撮らないでくれ!
そんなヤツ、頼むから映画監督なんて名乗らないでくれ!

もう、ずっとずっと念願でした。
ずうううううっと見たいと思ってました。
ウィリアム・A・ウェルマン「ワイルド・ボーイズ・オブ・ザ・ロード」。
ついについに見てしまいました~!

メッチャクチャ、ハイテンション!
うっひゃー!!
やっぱ思った通り、すんげー面白かった!!

お話としては、大恐慌時代が舞台になっていて、仕事を失った両親の元を離れ、職を求めて都会へと向かう少年少女たちの物語なんですが、ホーボーとして列車に無賃乗車しているうちに、社会と敵対したり、お互いの絆を深めていったりするあたりがポイントとなっています。

路上のワイルド・ボーイズですよ。
『北国の帝王』ジュブナイルバージョン。
ね、絶対見たいと思うでしょ?
その期待通り、いや、その期待を十分満たして、さらにそれ以上の面白さに満ちあふれた映画なんですよ。

一言で言えば、とにかくもう、ひたすらみずみずしい。
風景の雄大さと、空気の新鮮さと、空の美しさと、鉄路の冷たさと、子供たちの清潔さと、そしてそして…
いや、とにかくありとあらゆる感覚に訴えかけてきて、それらを研ぎ澄ましてくれるような映画になっているんです。

これ、まさしくヌーヴェル・ヴァーグの原形そのもの!
主人公、ジャン=ピエール・レオーそっくりだし。
トリュフォーがひたすら嫉妬していたのって、この映画でしょ?
ジャック・ベッケルが『7月のランデブー』でオマージュを捧げたアメリカ映画って、まさにこの作品以外ありえないでしょ?

ああ、なんかもう居ても立ってもいられなくなりますね!
面白い面白い面白い面白い面白い!!
すぐに映画館行って、他の映画もたくさん浴びるほど見てしまいたくなるような作品です。

たまらんよなあ。
映画ファンの心、がっちり掴みまくりですね。

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