耳熊事件

吉祥寺の街に耳熊が出現するとの情報を聞きつけ、われわれ防衛隊はさっそく現地へと直行。
この耳熊という輩、「うっかりするとバッタリ倒れそうな」その外観からは想像も付かぬ破壊力で、穢れを知らないつぶらな瞳でこちらを見上げてくるたび、スパシーバ、ハラショー、コルホーズにソフホーズとすらすら口にしてしまいそうになるから怖ろしい。
ボルシェヴィキもさぞや、というところだ。
ミッキーのかぶり物をかぶった気弱なロシアの虚弱児童などといううがった思い込みは、キッパリ捨ててくるべきだろう。

無事現地に到着した防衛隊、さっそく資本主義社会の最先端を疾走し続ける誇り高き我が国の店舗型遊撃部隊「コンビニ」の地下へと潜行する。

はっ!
おやおや!
「カフェ・ロシア」だって!?
防衛隊の調査力もずいぶんとなめられてしまったものだ!
それとも、もはやカモフラージュの必要さえないまでに、奴らの勢いは増してしまったということか?
怖ろしい。

Cheburashka_01ピロシキ!
ピロシキだって!?
そう、ここで奴らはピロシキへと姿を変え、誇り高き我々ブルジョワ資本主義戦士を誘惑、マルクス・レーニン主義の道へと堕落させてしまっているらしい。
ピロシキ…
その響きはまるで、ペットボトルを手にした松村邦洋のごとく耳になじむ。
こちらの懐へと一気に飛び込む作戦か?

Cheburashka_02さっそく、我々防衛隊は群生していた耳熊集団を急襲。
その捕獲に成功した。
釣果は上々というところか。
そして、うまい。
くやしいまでに奴らはうまい。
一見して素朴で大地の匂いを感じさせるそのやさしげな外観とは裏腹に、中の臓物には「やさい」と「肉」の二種を用意するあたりなど、長年の農民料理で培われたしたたかさを感じさせる。
さすがは連戦の強者だ。

緒戦で大きな成果をあげた我々防衛隊。
しかし、その腹はすでにしっかり満たされており、足取りは重い。
いかん。
このままでは奴らの思う壺だ。
物量こそ、我々エリート・キャピタリストの得意とする戦術ではなかったか。
まさか敵にお株を奪われようとは。
油断した。

Cheburashka_03次に向かった一軒のカフェ。
その瀟洒な外観に騙されてはいけない。
一皮めくると…
ほうら!
ここにもすでに、耳熊集団の魔手が及んでいるではないか!

オランジェショコラ?
オライナエ?
ジョージ?
ジョージ・ハリスンか?
うっかりした!
まさか、リマスターされたばかりで話題のビートルズを使ってこようとは!
ステレオボックス、高かったぞ。
いや、そうか!
ははーん。
なるほど読めてきた。
バック・トゥ・ザ・USSRという訳だな。
うまく考えたものだ。

Cheburashka_04しかし、我々も誇り高き防衛隊。
ここで一歩も引くわけにはいかない。
ええい。
こうだ。
こうだ。
こうだ。

Cheburashka_05ガブリと行ってやれ!
こうだ。
こうだ。

しかし、我々防衛隊、そろそろこの文章を書くのも面倒になってきた。
あとは、井の頭通りで耳熊時計を購入し、ハモニカ横町のポヨで大山地鶏のローストチキンを購入して帰宅したことだけをお伝えしておこう。
このローストチキン、これがまた、えらいことうまい。

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